お子様が将来、経済的に困らない為に弊社では生命保険の活用をお勧めしています。しかし、親御様が亡くなった時に大きな金額のお金を一度に手にしてしまうと、様々なリスクが考えられます。健常者と比較しますと、障害をお持ちのお子様は金銭管理がどうしても上手くいかなくなりがちです。従いまして以下のようなことが考えられます。
①無計画に使ってしまう。
持ちなれない大金を手にしてしまうと、所有欲に抗えず、自分の好きなものを無計画に買い、短期間で使い切ってしま
うかもしれません。
②騙されて財産を巻き上げられてしまう。
親戚や近所の方はお子様が小さい頃より障害をお持ちということをご存じです。人間は弱い生き物ですので、金銭的に
窮地に陥ると、なりふり構わず行動してしまう可能性があります。そのような時、お子様が障害をお持ちということを知
っている人たちが、言葉巧みに近づきターゲットにさてしまうかもしれません。またこれは実際にあった話ですが、女性
の接待を伴うお店に連れ込まれ、数千万円使い破産してしまった例もあります。
③宗教に全財産を寄付してしまう。
社会的な問題にもなっていますが、宗教に傾倒し高価な壺や数珠を購入させられたり、高額な寄付を要求され全財産
を失ってしまう可能性もあります。
このようなことにならない為、死亡保険金の受け取り方に工夫をする必要があります。ここを重視した生命保険の活用をお勧めしています。
生命保険信託
生命保険信託とは、生命保険の死亡保険金を信託会社に移転し、信託財産として相続されるようにする制度です。
弊社がご提案する生命保険信託の仕組みですが、まずはお母様に生命保険にご加入いただきます。そしてお母様が亡くなった時に支払われる死亡保険金を、どのようにお子様に支払うのかをお母様に生前に決めていただきます。そして実際に死亡保険金が発生したときに、一旦は死亡保険金は信託会社に支払われますが、その後はお母様が生前指定した通りに信託会社からお子様に保険金が支払われるという制度です。
生命保険信託をお勧めする理由ですが、多くの遺産をお子様の為に残せたとしても、いったい誰がこのお金を管理するのかという問題が必ず生じます。障害をお持ちのお子様の場合、自分で金銭を管理することは容易ではありません。ご両親がお子様の将来の為に、多額の遺産を残しても、無計画に散財してしまったり、他人に騙されて財産を全て巻き上げられたり、宗教に傾倒しすべての財産を寄付してしまうかもしれません。そうなってしまっては経済的に困窮し、路頭に迷うという事態になってしまいます。
そうならない為に、生命保険信託の活用をご提案します。例えば死亡保険金が発生したときに全額を一度にお子様に支払うのではなく、お子様の銀行口座に毎月5万円づつ振込むように指定しておけば、将来にわたり確実な収入が保証される訳ですから安心です。この支払い方は生前であれば無料で何度でも変更可能です。
生命保険信託の流れ
愛の割増制度
生命保険の特約の一つですが、例えば死亡保険金1000万円の生命保険にご契約いただいた場合に、保険金受取人が障害をお持ちの方(※1)の場合には、支払われる保険金は契約した金額の約1.3倍~1.4倍(この場合約1300万円~1400万円)になるという特約です。
しかもこの特約は無料でつけることができます。障害をお持ちのお子様の為に生命保険に加入するあれば、この保険であれば受け取る保険金が増額されるのですから、既に生命保険に加入していたとしても、こちらの保険への乗り換えの検討は十分ありだと思います。
※1.障害者手帳1級又は2級保有者、障害年金1級又は2級受給者、療育手帳保有者
ただし、この保険は信託ではないので支払方法の指定はできませんが、全額が一度に支払われるのではなく、毎年一回お子様の口座に振り込まれますので、将来にわたって一定額の収入が担保されます。しかも支払われた保険金額が契約保険金額を超えたとしても、お子様がご存命の間は同じ金額がずっと支払われ続けますので、長寿リスクにも対応できるので安心です。